銀魂 第87話「私と仕事どっち大事なのとかいう女にはジャーマンスープレックス」

辛いは「つらい」とも読めると言ってた人に座布団一枚と叫んだ自分にもジャーマンスープレックス

ジャーマンスープレックスってプロレスの技だそうで(十六文キックのようなものか)、最初楽天山崎が飲む極上のスープとか思ってましたが、その意味を知って非常に合点がいった次第です。数あるサブタイの中でもキレてるほうだと思います。
1月10日が新年一発目なのでリンクよけも兼ね、BSJでも放送のあった9日に書くことにしました。ミツバ編、涙の完結。2007年最後の銀魂を飾るにふさわしく、また自分が2007年に見た最後のアニメとなりました。切なかったですね。この一年の銀魂49回の中でも3本の指に入る沁みる話でした。佐藤陽子女史の描く殺陣は素晴らしかったし、ミツバ殿も前話より色っぽく描かれていて、本当に愛おしい(=いと惜しい)気持ちに摘まれました。笑いを一切排した演出も効いていた。
この話は前話の流れで最初は総悟の視点で見ていたのですが、実はトシの気持ちでいるともっと堪えられなくなります。総悟は辛うじて譲治商人の制裁に成功しミツバ殿との別れにも間に合いました。とりあえずやっぱり仕事優先で出て行って戻った時にはもう既に…で勲「俺たちは真選組だ、姉上だったそう望んだはずだ」みたいなことにならなくて本当に良かったです。サブタイを良く考えれば、いやどっちもだろ!って言っているようなものなので原作既読者含めわかっている人も多かったとは思いますが、総悟は少しでも救われたと思います。看取れるかどうかは残された人のこの先進む道は大きく変わってくるものだと。
また島本さんが総悟にかけた優しい言葉が良かったですね。「振り返っては、ダメ」「泣いては、ダメ」って。美人薄命とはいいますが、なんと惜しい方を失ったことか、いやいや登場人物、読者、視聴者の心の中で絶対生きていると信じたいです、きっとそう。だから空知先生、残された真選組の面々が容易く命を散らすような展開だけはこの先も作らないでくださいね。
でトシの話に戻るが、やっぱ若いころの2ショット、2人とも反則なほどに可愛い。奥手なマヨラーだけど後にも先にもミツバ殿しかないくらい、愛していたと思います。突入のシーンははじめてトシの本気を見たね。なんかもう仕事だからとか譲治ムカつくからとか総悟可哀想とか俺の愛の鉄拳だとかいう理屈を超越しだ次元にあった。どれもあるけど、どれというわけでもないみたいな。しかも彼、この回はミツバ殿と会っていなくて前回もアフロ(広橋じゃないほう)を引きずって行くところで床にいるミツバ殿とニアミスしたのが最期の邂逅という…総悟の気持ちを尊重したところだろうけどトシはいい男だよ。ますますトシが好きになりました。
Cから流したEDもよかったです。通常仕様は毛頭ないとは思っていましたが柳生最終話より歌とマッチしていたと思います。

「ああ 何度でも 送るよ
 今を 生きているシグナルを
 この命 果てるまで」

もうこれってミツバ殿の気持ちそのままじゃないですか。迂闊に「アッー!」なんて言えなくなったな。曲は良かったんで最後はこの使い方でを想定したアッー演出だったとしたら、なんと業師であることか。結論を申しますと、「修羅」も「奇跡」も「SIGNAL」も大好きですし、最高でした。甲乙とかつけられませんよ。
さて10日の放送からは8代目EDということで歌のみならず絵にも注目。来年というかもう今年の展望ですが、3月終了説がネタのノリ抜きで存在するのが気になるところです。危ないネタのすっ飛ばしも加速しているしなぁ。しかしまだ謎も多い(特に銀さん周辺)し、動乱編あるし、いろんな声優さんにゲスト出演もしてほしいので、原作の続く限りは放送が続くことを願います。とりあえず88話では久々にくぎゅの神楽ちゃんにも出会えるぞ。