若生監督、夏制覇ならず

春準優勝を受けて挑んだ九州国際大付の夏初戦だったが、ここぞという場面で若生監督の迷采配が炸裂してしまったか・・・。
9回裏に追い付き延長戦に試合は膠着状態、動いたら負けという状況の12回裏、投手を交代。あそこから試合に入っていくのはプロでも難しい業。交代しただけでもう駄目だなと思ったが案の定だった。ついでに言えば4番を歩かせて満塁で勝負しなかったことも中途半端に見えた。先発・三好の投球数を気にしての交代だったそうだが、大きなアクシデントさえなければエースは相手の先発より先に降りたくはないだろうし、夢破れて泣いている選手達を見ると残酷な采配だったと思う。
若生監督はご存知の通り東北高の元監督で、今回の負けにつながってしまった2番手の軟投派投手への異様な信頼とかまさにダルビッシュ時代のメガネッシュ(真壁投手)を思い出さざるを得ない。甲子園に来ていい線までいくが大事なところで勝ちきれなくて、あの頃も采配次第でもっとやれたんじゃないか、東北に優勝旗をもってこれたんじゃないかと悔やんだものだ。でもその頃にそれだけ東北に夢を与えてくれた若生監督は憎めないし、東北とは縁のない福岡の高校に移られても甲子園に出てくるのを楽しみにしている。残念ながら若生クオリティは今も健在のようだが、2年生中心のチームのようだし、選抜の敗退をバネにして勝利をもぎ取った関西高校のように来年また戻ってくるのを期待したい。
ちなみに東北勢の戦いぶりだが、震災で出るだけで精いっぱいだった春とは違い、ノルマの3勝は達成(福島聖光、秋田能代、青森光星)。惜しくも花巻東は敗退したが、記憶に残る見事な健闘だった。前年に引き続き、ヴァージョンアップした聖光学園の歳内投手にアレを達成してほしいが、まずは一戦一戦の好投を期待したい。

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