ボイトレ・あみーゴ・さゆえり
「モーニング娘。はボイトレもろくにやってない」という事実が娘。ドキュメント2005で流れたことについて。昨日多くの日記が言及しているのを目にしました。端的に言うと大学に受かった人間が受験勉強をやらないように、娘。に入ったメンバーはもう合宿の時にしたようなボイトレはやらないとのこと。一応歌を生業としているはずのグループなのに、です。びっくりー びっくりーとかしちゃうけど。
そうでなくても昨夜、Berryz工房目的で観た娘。ドキュメント2005のゴロッキーズ（ミキティ除く）の変貌ぶりに愕然としました。新垣里沙と道重さゆみ以外は直視不能。話し合うことで何か答えを得ようとしているようでしたが、悪いけど渋谷センター街で地べたに座ってだべっている集団（＝ジベタリアン）にしか見えなかった。しかもその後にBerryz工房のダンスレッスン光景。感じること、答えは一つ。あんたら動けよ。理論よりまず行動。何かに詰まっている人間は何かと理屈で片付けたくなる、でもそれはプロのやることじゃない。少なくとも他人に見せることじゃないね。彼女達について今「何ヤツ？」と訊かれたら「モーニング娘。ですよ」と答えるのが一番無難なんです。歌手・タレント・アイドル…それらしいことはしてますが、あまりに中途半端。だから結局過去の栄光、先輩の威光の詰まったネームバリューに頼るしかないんです。
ここでボイトレの話が出たんで、鈴木亜美について少し。アイドルが3年半のブランクを経て今度メジャーの歌手として復帰するわけですが、休業中に本人が言っていた情報に「ボイトレとダンスレッスンは欠かさずやっているよ」というのがありました。さすがに当時は八方塞状態でそんなことやっててもくらいにしか受け取れませんでしたが、昨年末コンサートで歌が見違えるほど上手くなっているのを聴いてこれがその成果なんだ身に沁みて感じました。トレーニングすれば伸びるんです。
鈴木あみはASAYAN出身ですが、プロの音楽家の目ではなく、視聴者の投票によって選ばれた変わり種です。デビューからCMタイアップ付きのシングルを連発、人気一本で一年で頂点に。しかし歌が上手いわけでもなく、アイドルは上り詰めればあとは飽きられるだけ。3年目の2000年、アルバムのリリース以後は当然の如く歌からドラマやタレント業へシフト。私にとって歌っている鈴木あみというが大前提だったので、大変フラストレーションの溜まる一年だったわけですが、同じ頃あみ本人にも歌わせてもらえないジレンマがあったようで、仕事の面で事務所とのトラブルの中身にはそこら辺も含まれていたようです。その証拠に鈴木あみ引退が報じられたスポーツ紙には決まっていたドラマ「新・星の金貨」の主演を降板した*1という記事が載っていました。要するに女優への道を蹴飛ばしたわけです。
普通はどんな仕事でもやる事があるなら芸能界にしがみつくもの。しかし彼女は芸能生活と女優やタレントへのコンバートの機会を犠牲に、人前で再び歌うことへ一縷の望みを託し去っていきました。鈴木あみは当時10代の少女、デビュー後のどの経験が“歌で何か伝えたい”という強い意志を生んだのかは解りませんが、不撓の決意であったことは確かです。話は逸れますが昨年ドラマ、CMへ傾きがちだった現トップ・アイドルの松浦亜弥も年頭に「2005年は歌を頑張りたい」と言ってたことも少し気になりました。*2忽然と姿を消し、ファンを絶望に追いやった鈴木あみでしたが、ヴィジョンはしっかり描いていたようで空白の三年間はボイトレとダンスレッスンを重ね、牙を研ぎ澄まして復帰の機会を窺っていたようです。2004年になってちょっぴり道が開けた時、最終的にavexとメジャー契約するまで至ったことに関しては『芸は身を助（たすく）る』の言葉どおり2000年鈴木あみクオリティからの声量・歌唱力・パフォーマンスの段違いの向上なくては考えられない*3。
前フリのはずの話が長くなりましたが、「ずっと暇だったから出来たことじゃん。娘。はもっと忙しいんだけど」ってこれは良いところに気付いてくれました。上の鈴木亜美の例で言いたかったのは、『時間と志、それがあれば、ゴロッキーズは誰でも伸びる』ということなんです。何せプロの目でオーディション通ってるんだから、伸びる要素は十分持っているでしょう。逆に何の制約もましてや差し迫った義務もなかった鈴木亜美が良く三年間体型も意志もを維持していたという方がびっくりーなんですが、それなら娘。がしっかりボイトレやダンスレッスンを日課にしていたら太ることなどアリエナイことは分かっていただけるでしょう*4。
志は六期に関しては保証できると思います。オーディションの頃の記憶が埃を被ってない分だけ。田中れいなは見るからに意欲的。ゴロッキーズの頃からそう思っているのだが、もっと志を引っ張り上げてくれるような機会がないんだろう。「あぁ！」とか勿体無かったな。あと思い返されるのは昨夏のさゆえりゴトだろう*5。道重さゆみ・亀井絵里が観覧車で語り合ったあの夢、あれは本気と書いてマジ、なかなか良いコト言ってたからな。別段忘れたわけでもないだろう。ただ半年間「古ぼけた教室の隅に置き去りのまま」の状態と言ったところか。時間については『志が時間を作る』としか言えない。全員に与えられている時間は平等・24時間*6。他メンより一歩でも抜け出したいと思ったら、プライベートなり合間の時間なりを捻出するしかないだろう。何らかの機会が与えられた時、「やべぇ」じゃなく「よしきた」と言える様に。周りから叩かれるのではなく、周りを驚かせられる様に。言っておくがリーダーの矢口真里が相談に乗ったところで、彼女が仕事の発注の権利持っているわけではないので。「卒業」システムもな…円満な退団→引退セレモニーではなく、戦力外通告で出してやらないと戦力は下がるばかりだな。ゴロッキーズがどんどん娘。での地位を上げていって、理想は「藤本美貴さん、あなたは自分の在るべき場所（もちソロ）に戻ってください」くらいまで頼もしくなることかな。ミキティの娘。でのポジションが今はあまりにも高くて誰か早くミキティを楽にしてやってくれ！と言う側面は正直あります。その以上話し合うなんてナンセンス。さあ、このブログ読んだらみんな一斉に行動開始だ！
五段落目と注釈*2の内容を検討した上、校正 03/01 03:14
*2:年毎に仕事の幅が広がるアイドルにも“いつか帰るところ”があるとするのなら、それは歌ではないかと私は考えている。
*3:現に昨年10月、学園祭ライブに足を運んだ松浦真在人社長が契約を決めたそうな。
*4:カラオケでも必死でやればカロリー食うんで、ボイトレやってない影響が体型の変化に通じていることは否めない。
*5:二人ゴト〜a close friend〜の二組目。亀井絵里 昨日見たときのことは 内緒にしててよ 先生（先生！）
*6:みじかい針はふたまわり どうしたっておんなじ朝昼晩・・・「394」（業界用語）は亜美の成長が一番分かる曲なので、そのうちたくさんの人に聴いてもらう機会があるといいな。
