小泉の誘導によって出来た「国民新党」こと郵政利権党

政治って駆け引きのイメージは強いですけど、ただ派閥と情と利権という暗黙のトライアングルの中で想定の範囲内のこと以外は起らないように仕組まれていただけなのですね。こんなに予想外の危機に陥ると無能さが表に出てくるものかと。政局の見通しとか全然出来ないなんて、哀れな人たちです。まあ日本の政治は役人が動かしているわけで政治家の役目は地方に以下に多く垂れ流しの公共事業とかを垂れ流して、見返りに『地盤』とやらを守ってもらう。あとは国会で野次と昼寝が日課で夜は料亭でウマーって感じでしょ。新党幹部の綿貫民輔とか亀井静香、それとテレビに出て墓穴を掘った小林興起なんかが該当するんでしょうけど、まず…はないだろうとか、…なんてあるはずないと決め付けては肩透かし喰らっての繰り返し、もう何回目でしょうか。
①郵政法案参議院で否決されたって解散は4714*1→即日衆議院解散

  • 事前に参議院で否決されたら解散するっていってたよね?

②反対票入れたからって自民党公認もらえないなんてアリエナイザー→公認得られません

  • 解散後に反対した議員は公認しないって言ったよね?

③自分の選挙区に刺客が来る?そんなのハッタリだよ(笑)→全選挙区に対抗馬が来ます

  • 郵政民営化の是非を問うって言ったんだから賛成派の候補は当然立つよね?

④当選すればすぐ自民党に戻れるさ♪→おや、新党作っちゃいましたね。

  • 選挙後も組まないって8日に言ったじゃん。随分時間かかったね。

衆議院で5票差で郵政民営化法案が可決されたところで反対した議員はとても満足げな表情で参議院は「良識の府」だからとバカの一つ覚えのように言いながら2828してましたね。これが7月5日のことでしたが、①の8月8日に否決されるとだけを子供のようにワクワクしていた議員の皆さんは近い未来に解散とか離党とかあるとも知らず、8日の解散当日も正義の味方気取りで僕は、私は正しいことをしたと大変胸を張っておられました。
しかし解散後、小泉首相の方針が徐々に明らかになってくると「なーんか違うっていうか、自分の扱いひどくね?」と思うと口々にこう言い出すのでした。『理不尽だ』と。ほかにあこぎとか卑怯とか独裁者とか恐怖政治とか。並べ立てるわけですよ。政治の世界って古くは聖徳太子の時代から罠にはめたり、邪魔者は排除したり騙しあい、バカ試合化かしあいの繰り返し、今までだって葬っていただけで裏ではやってきたくせに、あまりに虚を衝かれたばかりに本音が出たのでしょうか、それとも幸うす江作戦ですか?(亀井だけに)
まあ『理不尽』なんていったところで何も起らず空しいだけ、という例を一つ挙げますとね、今を去ること2年半前、藤本美貴が計らずもソロからモーニング娘。の一員に組み込まれてしまいました。純美貴ヲタやあやみきヲタは事あるごとに『理不尽だ』と嘆きました。でも理不尽だからといって何も覆ることはなく、今年で三度目の夏を迎えます。この場合、理不尽だと憐れむ対象がヲタ→美貴様ですが、政治家の場合は自分が自分の身を憐れんでいるわけで、過度の自己愛は国民から見て非常にイタく興ざめなものです。
理不尽というのは道理に反しているとただ他人の良心に訴えるようなゆるい言葉で、別に法的には相手の火を指摘できない弱いものなのですね。本当に小泉首相が100%法を犯す暴君といえるならば理不尽ではなく違法だ、違憲だ、犯罪だと声高に叫べばいいのですが、そこまでは言えないから「これはね…ちょっとあんまりですよ」止まり。しかも選挙支援が欲しいのと与党に止まりたいばかりにさんざん自民党への愛着を口にしていながら、追い詰められたので新党も始めまして候。とか何か初めから作っとけば良かったのに。何を主張するのかって「私達は特定郵便局長の利権を守ります。官から民への流れを断固阻止する我ら郵政利権党」って言えばいいのにどうせ「俺らは小泉にはめられてこの党を作らざるを得なかった」みたいなノリとしか思えないよね。国民新党なんて南セントレア市以下のネーニングだな。亀井“幸うす江”党のほうが我々は自民党で闘わせてもらえない可哀想な候補の集団とすぐわかっていいと思いますが。あまりに汚れたイメージはポスターを全部亀井絵里と候補のツーショットにして巻き返してみるとかね。
あと選挙区での対抗馬の立て方は、今までこういう戦法がなかったから“幸薄”議員もマスコミもとやかく騒ぐんでしょうね。小選挙区制度って一選挙区につき当選者一人だから自分にとって最も厄介な勢力に対し強いカードを切るなんて小学生でも考えられることです。強い敵に対しては強い呪文が必要になりますからね。
しかし10日間かけて新党作るまで反対派議員は要らん事を言い過ぎましたよ。マスコミの動きなんて小泉総理の読みのうちですから、いろいろ政策とは関係ないステージで感情的発言がこってり取れた上で有名無実の泡沫新党まで作らせることに成功しさぞご満悦でしょう。
新党といっても小泉の仕掛けたレールの上にあるだけですから。
小泉首相の手法について一言!」
「はぁ〜紅茶がおいしい」

「あなたの選挙区に自民党公認の対抗馬が擁立されましたが」
「はぁ〜紅茶がおいしい」

「新党結成についてはどうお考えですか」
「はぁ〜紅茶がおいしい」

もう誰が何を訊いても無駄みたいだ、造反議員の考えてることがさっぱり読めないと思った矢先の8月某日、50人もの擁立候補者とマニフェスト発表と併せてマイメロ新党の盛大な立ち上げパーティーが行われたのでした。
マイメロ党首はいつも無表情でお茶を濁す発言を繰り返す裏で着々と罵黒泉(バクロミ)党に対抗する策を練っておられたのです。

驚くことなかれ、マイメロのほうが前議員の先生方よりずっと生き上手であるなと思う今日この頃です。
※「はぁ〜紅茶がおいしい」のソースは<おねがいマイメロディ>第6話。ここを参照してね

*1:しないよ