永遠に、亀井絵里

http://www.sponichi.co.jp/entertainment/flash/KFullFlash20100808083.html
http://hochi.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20100809-OHT1T00043.htm
http://www.sanspo.com/geino/news/100809/gnj1008090503005-n1.htm
突然亀井絵里が、モー娘。を卒業することになった。亀井絵里といえば、今をさかのぼること6年前の2004年にこのブログを始めた頃が6期メンバーとして入って一年くらいの15歳。個人的には一番ひいきにしていたメンバーで、モー娘。最強の期待の星だった。
すでに仮死状態のこのブログだが、最近少しまた書いているのも何かの縁だと思うので、少し思う所を綴ってみようかと思う。

亀井絵里は黒髪ストレートのロングヘアにアヒル口と清楚さが武器で2003年1月、オーディションを見た当時はまだ落ち目じゃなかったモー娘。でブレイクするかに思われたが、実際のところはまだ初期メンバーすらいて5期メンバーでも立ち位置に苦しんでいた時代(深夜にやっていたゴロッキーズという企画が象徴的)、キャラ立ち至上主義のモー娘。にあっては目立つ存在ではなかった。それでも作らない稀有なかわいさとメンバーが徐々に卒業していく状況にいつかは出番が来てきっとやるだろうという希望が確かにあったと思う。
ところが1,2年経つと、同期で1学年下の田中れいな道重さゆみに抜かれ先にポジションを確立されてしまう。田中には歌の役割やユニット「あぁ!」が、道重にはテレ朝の深夜の音楽番組の松浦亜弥の後任が回ってきて、亀井はどうなんだ?という感じだった。ようやくハロモニ。で存在感を示すも、同じ88年組では新垣結衣堀北真希がCMやドラマで段違いの存在感を見せ始める。やがてハロモニ。も終了、矢口や藤本美貴の卒業もあり、期待に反して大したメンバーも入らなかった8期オーディションを境目にあまりテレビで見ることもなくなり、こちらから情報を求めることもなくなった。
それ以降3,4年経っているが、センター亀井ということはあったんだろうか。センター亀井といえば、同姓の選手が野球にいるねと当時話題だった讀賣亀井義行が昨年ブレイク(今年は大不振)。一方亀井絵里は写真集は結構出したようだが、いわゆる世間一般にドラマに出演とか、CMに採用とか、ソロデビューとかユニット結成とかそんな景気のいい話は一切なかった。おそらくスキャンダルさえもなかった。唯一知っているのは、昨年マイメロの後番のアニメ「ジュエルペット」に声優で出ることになったことくらいか。しかしこれもマイメロ4期に田中れいなが主役級で出たのの引き継ぎで、見てはいないけどマイメロ程の破壊力や久住レボリューションのような話題性はなかったんだろうな。
たしかにモー娘。ブランドが失墜し、いくつかあるアイドルユニットのひとつになったモー娘。に昔のような展開が出来るはずもなかったが、今回、このタイミングでの卒業(しかも芸能界からも消えてしまう)は無念に近い思いが強い。
卒業の理由としては、まさかのアトピー性皮膚炎だった。亀井のアトピーについては、入ったころから2chとかでは普通に言われていて、別にアトピーくらいいいやんと思っていたが、まさか芸能生命を絶つ理由にさせられるとは、何かもっとマシなものはなかったんかい(腰とか喉とか)と思わざるを得ない。コンサート中の汗とファンデーションはちょっとリアルだし同情できるがアトピーで辞めた亀井ではイメージがなぁ…
この前愛内里菜の項でも書いたが、当然ほかの理由も具わっての脱退という見方もしなければならない。「もし仮に亀井がアトピーじゃなかったら、今後もモーニング娘。で生き続けられたか」ということだ。
デビューから7年経っているが、田中・道重に対しては一層差をつけられた感がある。道重のキャラは正直好きではないが、この時代でもピンでバラエティに出られてブログの閲覧数もキープしているというのは、特定の層に狙ってウケるツボを知り、諸先輩方と同様の処世術を継いでいると認めるしかないし、田中も今のモー娘。の中心でありそれなりの需要があるようだ。最近では道重がすっぴんを公開したブログに「ついでに」出ていたのが亀井だったのが、不憫だった。すっぴんもそれなりに老けていたので切なくなった。
順番でいえば先に卒業のはずの5期メンバーの卒業は今回はないようだし、同時に9期メンバーも募集も出ていることから、どうしてもリストラを疑ってしまう。8期の中国系のメンバーと一緒の発表だったというのも厳しい現実だ。本来は一人で出すべきだったし、亀井ら3人と聞いて田中と道重と一緒なのか?とちょっと本気で思った。悪く言うと育成選手と同時に戦力外にされたような感じか。
一つ惜しかったなと思うことは、デビュー当初のトレードマークであったはずの黒髪ストレートのロングヘアが一時期茶髪のショートになり、今なお髪が明るめに染まっていることだ。本来の良さが色褪せてしまった感は否めない。もちろん事務所の方針もあるだろうし、もはや20代であるし、本人も売れるためにイメチェンしたり、これまでの自分を変えようと努力してたりむしろ自分からの脱却が彼女の芸能生活の一貫したテーマだったのかも知れないが、どんな形であれ実を結ぶまでは至らなかったのは残念だ。
ただ現有のモー娘。にあってなりふり構わずキャラ立ち、自分さえ前に出れば、卒業してもいつまでも元娘。の肩書で食っていくようながつがつした感がなかったことが、亀井絵里そのものの良さを示しているのかもしれない。
アトピーを治しつつ、この先何をするのかは一切明かされていないが、もはや名ばかりのモー娘。に残るよりいい人生というものはいくらでもあるのではないだろうか(案外結婚とか)。決まった以上は残された時間を最後の瞬間まで走り切ってもらいたい。7年間お疲れ様でした。