千葉経大附、誇り高き夏/「魔法」の済美は春夏連覇へ「マジック」1―第86回大会・15日目①

第15日《準決勝》
第1試合: ●千葉経大附(千葉) 2 - 5 済美(愛媛)

第1試合はテレビで観ていました。千葉経大附・松本吉啓監督はは昨日の準々決勝で完投してから、まだ一日も経っていない息子のサクこと松本啓二朗投手を先発に立ててきました。それがおおむね当たり、済美に対し5回を無失点。味方も2点を先制、中盤まで「お、いけるんじゃないの」という感じはありました。しかし、6回表済美の4番鵜久森に一度HR性のファールをされた後に本当のホームラン。1点を返されただけでまだ2-1。1点のリードは保っているもののちょっと嫌な気配が漂いました。松本投手は7回一死までよくリードを守ってきましたがさすがに連投の疲れがピークに達したか遂に同点、逆転を許し交代。この後8,9回に失点を重ね、反撃も及ばず三度の逆転劇もならなかった(というよりむしろ、逆転されてしまった)わけですが東北高校を破った後、修徳(東東京)に勝ち、済美相手にも臆せず互角のゲーム展開。強さを十分に見せてもらいました。思えば県大会初優勝→甲子園初出場を決めた千葉大会決勝、テレビで観ていました。この一ヵ月後に全国のベスト4として甲子園に残っているとは誰が想像したでしょうか。甲子園で無限に伸びる選手のチカラを顕著に感じる、そんなチームでした。
それにしても済美の逆転劇はあっという間の出来事でした。リードを許している間もチームに全然バタついた様子がなかったし。済美の上甲監督曰く、「準々決勝、準決勝ということを頭から排して、今日はこのチームと試合をやるんだと選手に言い聞かせている」とのことですが、口で言うほど簡単なことじゃないのに選手達が見事に為し得ているのはやはり「魔法」のチカラでしょうか?