特捜戦隊デカレンジャーEpisode.49「デビルズ・デカベース」
今日はOPがちょっと変わってましたね。特捜戦隊♪の5人の振り向くカット変更とテツ挿入。
アブレラは全てお見通しさ
エージェント・アブレラ全てお見通しでしたか。ドン・モヤイダってラブーリ星人バラン・スー、ドン・モヤイダのドン・モヤイダ…始まって二番目に出てきたアリエナイザー。もちろん初めから支配欲に満ちていたのではなく、アブレラにとって何ともない一商売場所だった地球が地球署デカレンジャーの毎週の抵抗によって邪魔が入る―雪だるま式に増える損失と鬱積するフラストレーションがやがて彼にデカベースロボの中央席に座るという野望と地球滅亡かつ宇宙警察崩壊の緻密なシナリオを作らせてしまったと。50話近いエピソード、決してデカレンジャーとアブレラは真っ向から対決してきませんでしたが*1立派に伏線は完成していたわけですな。先週はデカベース侵攻→占拠までしか想像してなかったんですが、ドゥギー&スワンは敗れ、デカレンジャーは地球署の前で立往生。そこまで来ればデカベースロボに特捜変形が定石か。さすがに変形時に幾重の地球署員やメカ人間の死体がゴロゴロ転がったり、挟まれたり‥という演出はありませんでしたがそうなっていたことでしょう。正義そしてデカマスターの象徴のはずのデカベースロボにアリエナイザー勢ぞろい。壮観だがアリエナイ。デカベースロボは小回りこそ利きませんが、ヴォルカニックバスターの威力は他の追随を許さず、アブレラは地球署の兵器で市民を攻撃することで発生する警察への不信を喜びとしてますから。
人間の無力さ
デカレンジャーはロボを壊され、6人は地上に佇んでしまいます。デカベースで奮闘するデカマスター・デカスワンのもとに駆けつけるという幻想はアブレラの前に木っ端微塵。やっと連絡の取れたドゥギーからは最期かもしれない喝が。ヌマ・O長官からはデカベースロボは爆破との御達しが。これただのロボからアリなんでしょうが、デカベースロボの原型はもちろんデカベース。デカレンジャーやデカブレイクやドゥギー、スワン、マーフィーと視聴者・スタッフ全員の一年の想い出がぎっしりのマイホームっすよ。ウメコの風呂が〜!なんてニクイ演出。長官は更に無茶はよせ、手出しは無用と。しか〜し!無茶と来れば「無茶は地球署の専売特許*2」ですよねボス。早速センのシンキングポーズを起点に行動開始。今回のデカレンジャーはノリでぶちかますのではなく、怒りに燃え狂うのでもない、静かな秘めた闘志が印象的でした。颯爽と敵の虚を衝く攻撃。だがアブレラがやはり一枚上。デカスーツを奪われ生身で何が出来ようぞ状態。これまでSPライセンスを皮切りに販促と足並み揃えロボにバイクにS.W.A.Tに“未来の科学”で強化を重ねてきたデカレンジャー。ここに来てまさかの無装備状態。お前ら体一つで自分を守れる?他人を助けられる?どこまで自分や仲間信じられる?ここまで何してきた?正義ってナニ?という最終難問にぶつかるデカレンジャーとテツ。これは日々豊かさの中に身を委ねる我々へのアンチテーゼとも受け取る事が出来る。地球防衛への打開策が見つからないまま最終話へ。
next/Episode.Final<50>「フォーエバー・デカレンジャー」
ねえジャスミン、ボスはボスはもう戻って来ないの? by ウメコ
まだ早合点するのはどうかと思いますが、やっぱりスワン囮作戦が命取りでしたか…アリエナイザー4体相手にガチで戦えるのは宇宙では彼をおいて他にいないでしょう。口上も秘技も出なかったのはちょっと。己を省みずスワンを脱出ポットに送り込んだ男としての顔、余力を振り絞り部下たちを奮い立たせるボスとしての顔‥男は、上司は、斯くあるべしと教えてくれた。だがあなたはまだまだ必要とされている。アブレラを倒した暁の勝利の雄叫びをお忘れか?銀河一刀流の系譜を絶やすのか?地球署署長が戸増宝児なんて冗談よしてよ。完全に戦線から離脱したドゥギーとスワン。だが次回まで一縷の希望は繋いだ。もちろん一番の見所はこれ。他にコンプリートすべき点は、
- デカレッド・赤座伴番はギョク・ロウ率いる「ファイヤー・スクワッド」に旅立つか?
- ドギー・クルーガー・赤座伴番の去就、今回の襲撃による地球署の体制見直し
- デカブレイク・姶良鉄幹(特キョウ・地球署臨時配属)の今後の処遇
- デカブルー・戸増宝児の妹・美和ちゃんの結婚式
- デカグリーン・江成仙一♥デカピンク・胡堂小梅カップルの進展
- デカイエロー・礼紋茉莉花の入浴シーン(えっ
下に行くほど重要度は下がります。ドゥギーに関しては出番もなく、ラストで地球の荒野に刺さるディーソードベガ、そこに立ちすくむ6人刑事とスワンなんていう演出*3やめてよ。ここまで毎週期待に応えてくれたデカレンジャーには「また逢えるから 合言葉ホラ 皆で叫ぼうIT’S ジャッジメントタイム!デカレンジャー」と歌えるような結末がきっと待っているはず。