true tears 第12話「何も見ていない私の瞳から」

全部ちゃんとするって言ったのに、それはないよね眞一郎君

一秒先の展開がどう転がるかわからないという点においてはこのアニメの右に出るものはないと言っても過言ではないだろう。しかし乃絵派、比呂美派を巻き込んだ戦いに再びどんでん返しが訪れるとは…愛子派の自分涙目。8話で乃絵、10話で比呂美が眞一郎と絶対的な見せ場作ったんですがね。もはやアレはなんだったの状態。
まあ残念なのは、乃絵−比呂美−乃絵と揺さぶりありきでもちろん尺の関係もあって3人の心理描写が置いてけぼりになってるんですよね。折り返しくらいまでは確実にこの行動を裏付けるシーンや描写がしっかりしてたんですが、もう何がなんだか。ママンとの和解から家族ぐるみでいい付き合いになった比呂美に対し眞一郎が12話で急に冷たくなっている。比呂美に何の落ち度があったというのでしょうか。確かに11話で4番とのシーンの目撃、絵本のタイトル、電話をつないだことはありました。12話ではやけに態度が強固で乃絵に対して随分警戒しています。愛ちゃんのとばっちり食ってるし。比呂美と愛子はこのアニメ始まってからは初対面(=急ごしらえの顔見知り設定)でしたが、とりあえず3ヒロイン(もはや死語)で顔合わせてない組み合わせがあるのはまずいからぶち込んで置けという感じ。もう少し比呂美と早く接触していれば仮に乃絵−比呂美に絞られてもどちらかに肩入れするなり、眞一郎にアドバイスするなり出来たと思うんだけどな。まあ「最初に眞一郎の唇を奪ったのはこの私よ!」と心の中でほくそ笑む愛ちゃんを想像するだけに留めて置こう。ついでに11話の三代吉との突然の関係修復も12話の祭りの段階で二人の出番を設けるためには逆算してそこしかなかったと言う感じ。ここに来ての三代吉の余裕の態度は鼻につくわな。

先週の予告の4番「キスしようか?」を巡って。これが4番が比呂美に言った言葉という説が有力視され、比呂美スレ@アニキャラ板では比呂美と4番のことがこの一週間3分の一くらい語られていたと思う。4番が契約解消の交換条件にキスを申し込んできた!という憶測に4番いい加減にしろのオンパレードだったが、蓋を開ければ比呂美と4番のシーンなどまったくなかった。4番とはなんでもなくなった、それなのに眞一郎と上手く行かないことごとく石動兄妹に翻弄される比呂美…再逆転は望めないのだろうか。とりあえず4番は上京宣言とともに乃絵にきもちわるい事言ってましたね。この人やっぱりほさかに似てるのか?とりあえず上京となれば比呂美が4番とどうこうという線は消えるだろう。これはひと安心。

飛べる・飛べないの話について。結局みんな地べたってことで落ち着いた。要は(あくまで比喩的に)飛べるようになるためには側に誰が必要かということか。この議論で行くと飛ぶ・飛ばないを言い出したのが乃絵でそれを聞いて絵本書き始めたのが眞一郎だから、乃絵が有理にならざるを得ない。4番がシスコンを卒業するとなればなおさら。でも乃絵があなた飛べる、あなたは飛べないと確かな人や鶏を見る目で他人の心にうねりをもたらす割りには、一人称については何も言っておらず、12話で初めて自省した。眞一郎はそれに感化され、踊りと絵本で飛ぶこと=成功が遂げられず終わることを恐れていた気持ちを初めて吐露したが、そこには誰もおらず、比呂美に対してちゃんとすることも含まれてなかった。眞一郎は乃絵の後押しがあっての祭りの花形の成功であり(8話の約束参照)絵本のバッドエンドからグッドエンド(雷轟丸飛翔)の付け足し、結末の180°変換であると信じているらしい。ちなみに地べたは死んだまま…なのか。

以上のことより眞一郎はその時の気分で乃絵と比呂美どちらに優しくするかを決めている感じがする。ちょっとしたタイミングの差、例えば祭りの前日にあんなことがなければ祭りでもっと比呂美に景気のいい言葉かけたり、自分の花形見てくれるかな?と持ちかけるかも知れないし、ちょっとした言葉、比呂美の眞一郎君がお兄さん発言(6話)、乃絵のあなたが飛べるのは〜発言(9話)でその相手を距離を置くようになり、驚くことに次の話数でその逆の相手に告白を試みている。なんてやつだ!眞一郎!キャストコメントも思わず納得だな。そういうわけで12話は確かに乃絵エンドかも知れない、あと一話しかないから乃絵エンド確定それも正しいかも知れない。けれど眞一郎の気持ちほど流動的なものはないわけで、たとえば絵本が入選しなかったら、乃絵が比呂美のアパートに眞一郎が行くところを目撃したら、それくらいのことで風向きはあっという間に変わるだろう。最終話でよほど決定的な関係の成熟なり破局がない限り三角の迷路は延々と続いていくのだ。

そして12話ラスト、まさかの問題シーン。その直前までのあらすじ…眞一郎は比呂美を振りきり、祭りが終わってどこぞへ消えた乃絵の元へ。目的は完成した絵本を見せること。乃絵は眞一郎と初めて出逢った木に上っていた。それを見つけた眞一郎は…!
もう最終回を待たずに二人が抱き合う解り合う感動のラストか、13話は10年後か番外編でもやるのかと思ったが、乃絵が木から転落。と言っても誤ってではなく故意で。まさに「アイ・キャン・フライ!!」あろうことか繋がったのはKanonのあゆあゆだった。何てオチだ、うぐぅ
なんで飛び降りたかって?<1>自分が地べただと悟った乃絵は自然と絵本の地べたと同じ行動に出た<2>お兄ちゃん(4番)が自分の元を離れることand/or比呂美の眞一郎と私をそっとしておいて発言で孤独を感じ絶望、件の行動に。<3>いや、電波だから。まだ通しで一回だし、他ブログやスレの考察も見てないからこんなところ。でも眞一郎はグッと比呂美から乃絵にシフトした一方で、乃絵はそれに気付いてないし、鬱からも抜けきってないしどこか不安定と考えると<2>はあるかな。なぜ木からの飛び降りで、海岸じゃないのかといわれると難しいが。もちろん助かったていますとも。雪がクッションになるから、あゆあゆや風子みたいな状態にはなっていないと思います。

次回13話(最終話) 君の涙を
アニメージュに掲載されていた仮タイトル「ちゃんと向き合って欲しいの、だから信じて欲しいの」から差し替えで眞一郎のセリフに。ちゃんと向き合って〜のセリフが生きているなら声の主が気になるわけで、それも展開を占う材料になるので。次回予告、乃絵のセリフはあるけど、画像がないよね。それ火曜のあらすじ画像更新@公式でもなかったら波紋を呼ぶかも。ラストからどう繋げていくものか。比呂美はまた暗い子に戻ってる…愛ちゃん「入ろう!」って何?一緒にお風呂にか?