アマガミSS 第23話(絢辻詞ー3)「プライド」

これは、Badの展開か・・・?
出てしまった「あの子はもういない」発言!展開的には鮮烈でしたね。橘さんの一言で白辻さんが黒辻・デレ辻・キレ辻をひっくるめた本当の絢辻さんを封印してしまいました。「創設祭、成功させようね橘くん♪」が病んでるように聞こえて心が苦しい。
原作を知っている限りでは、後輩の実行委員が活動時間外に事故ってしまった不慮の事態を責められるだけで、絢辻さん自体に非は一切なかった。だからこそ絢辻さんに反抗した三人組の行動が愚かで滑稽に見えるのだけど・・・。
アニメでは絢辻さんの行動のほうが支離滅裂で惨めに見えたな。
ドッジボールでハブるのはやり過ぎだとしても、まさか三人組にも大義があるとか、同情するとかいう展開になるとは意外でした。

◎創設祭準備の進行が遅れてる
→創設祭を小規模にするか、実行委員以外に手伝いを頼むかを迫られるがどちらも意地で拒む
→橘さんの説得でやむを得ず、クラスの人に手伝ってもらうことに
→三人組の「今さら手伝いとかマンドクセ、橘さんといちゃついているから遅れてる」の指摘に逆切れ
→クラスメイトの前でお前らはただ手を動かしていればいいと「たかが選手」的な発言
→クラスのボイコットを受け、収拾がつかず泣き落としでようやく解決

これって実行委員長としてどうなの?そもそも予定が遅れていること自体、実行委員長の責任なのに。
ツリーを実行委員で作るために自ら職を辞したあの潔さとこの「自分の世界」への固執ぶりの違いはなんだ?
完璧超人を演じていた絢辻さんのスペックってそんなものだったのかという矛盾に突き当たってしまいました。
手帳を焼いたシーンの前後、仮面を捨ててキレたシーンの前後で大した変化があったとは到底思えなかったし。
弱さを橘さんにしか見せないのが大きな魅力なんだけど、それにしては無能と見下しているはずの先生やクラスメイトの前でエラーがぼろぼろと出すぎて残念な感じでした。
本来はやり込められて痛快な三人組の結末も「この子、病んでるっぽいし可哀相」的な感じで戸惑いつつ協力に応じてくれたわけだし、梅原・もじゃ・田中さんに遅くまで手伝ってもらいながら教室に戻ってこれでは終わらない終わらない言っているのもなんかうざい。もじゃのドッジボールはカッコ良かったね。田中さんはマジいい子だし。
橘さんも橘さんで変態行為に走る余裕もなく、絢辻さんに振り回されっぱなしでしたね。「あなたを私のものにします」と言って手帳を焼いた意味をもっと受け止めたとしたら、教室のシーンでどういう行動に出れば良かったのか。
もう一度頼むしかないよで引っぱたかれた、でもこのままでいいよでは解決にならないし、委員長降りたほうがいいよでは引っぱたかれるだけでは済まないでしょう。専門分野である変態紳士的な行動が良かったのか、押し倒すとか(笑)
冗談はこのあたりにしてまじめに書くと、創設祭を成功させたい絢辻さんじゃなくて、実行委員つながりで橘さんと共有している時間を手放したくない絢辻さんを認めてほしかったのかな。あそこで白辻さんのいいところを並べられても苦しいだけだろうし、一番近くで見ている人に仮の自分のことばかり言われたら突き放された気にもなるのでしょう。
さあ次回「ヤクソク」、あと一話でまとまるのか?Badで突っ切れば伝説だろうけど、さすがにこれ以上のことにはならないでしょう。なんとなく橘さんが謝って絢辻さんとの関係を戻して、なんとなく創設祭も間に合わせることが出来て良かったねーと終わらせるのはやめてほしい。創設祭は他のクラスメイトの描写を入れすぎて(サンタコンテストでの響先輩悩殺ショットとか茶道部のおでん味見とか)薄味になる傾向があるのでそれも注意。
しかしこのままだと絢辻さんが意固地でヒステリックで、大した能力もないのにポイント稼ぎのため(後半は橘さんと一緒に居るため)に無理して委員長やっている人で終わってしまう可能性はあります。もっと完璧さの中にある脆さ、その美しさをストレートに表現しても良かった気がするけど、その辺は全部見終わってから判断しましょう。